私たちの38フィートの船は、もともと3LKの作りだったが、1部屋をつぶし、倉庫とトイレに直した。バウ(船首)が船長の部屋でその手前にトイレ兼シャワーがある。そしてリビング。船に入ってすぐ左がキッチン、その後ろが倉庫件トイレで、私の部屋は入って右手前奥である。半畳のスペースに座れる位の高さで、海が荒れた時は、ここで手足をつっぱり、ひたすら耐えるのだ。

ヨットは収納スペースが多く、ベッドやソファの下は勿論、壁もみな物入れになっている。どこに何を入れたか分からなくなるので、そのためのノートも作った。

私たちはある意味貪欲なので有りとあらゆる物を積んで行った。まず、すでに出てきたマウンテンバイク。これは後にニューヨークで盗まれてしまった。そしてクラシックな形の小船、これは上陸用で、アッツ島では、海岸付近で追い波をくらいひっくり返って、船長がびしょ濡れになり、後にヴァンクーバーの友人にプレゼントした。

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写真上  ニューヨーク郊外のショップで見つけたプレート、妻からのプレゼント(プレートの文章、多分そのとうりでしょう・・・)

 

そして、登山用具にスキー、これは船長の夢でパタゴニアに行ったときのため。さらに着物一式に三味線。これは、道中お金に困ったら、大道芸人の如くお金を稼ごうと、出発の2ヶ月前に特訓してもらい、弾き語りを1曲覚えたのだ。そのときにタコ焼きも作って売ろうと家庭用のタコ焼き器も積んだ。しかし、幸いその芸を披露することなく進んだ。

他にユニークなのは、鯉のぼり。小笠原で会ったヨットのグループがトンガで鯉のぼりを上げたところ王様に宮殿に招待されたと聞いて、私たちもあやかろうと急遽調達したのだ。

船長は用心深く、ヨットのいろいろなパーツが壊れても直せるようにあらゆるパーツ、ねじや工具、替えのセールも積んでいた。

本は200冊以上あったろうか。読書三昧が私の夢だ。日本酒やワインはあっという間になくなったが、味噌、醤油、お米は半年分を積んだ。出発前のスーパーでの食料の買出しは圧巻である。缶詰やレトルト食品、小麦粉、生鮮食料品、山盛りのカートがいくつあっただろうか。

友だちにはお餞別として、電気の節約に緑色のロウソクを沢山貰い、

行く先々の発展途上国では、ラックスの石鹸が喜ばれると聞いてそれもアメ横で買った。

出発前に「オンディーヌ」は、購入した金額以上にお金を掛けて、かなり居心地良く改良していた。まず、海水から真水を造る造水器、トイレも電動式を追加し、ホールディングタンク(汚水タンク)をつけた。さらに清水タンクを大きくし、軽油のタンク、予備のポリタンクも6つ積んだ。発電機を新しくした。電子レンジとイワタニの冷凍庫も積んだ。太陽電池パネルと気象ファックス、GPSにレーダー。その頃は、携帯電話もPCもまだ一般的ではなかった。

プロパンのガスストーブがあり、アラスカでは助かったが、電気毛布も積んだ。エンジンをかけるとお湯が沸くので、それは本当に有難かった。圧力釜でご飯を炊き、オーブンでお菓子を作る。

ライフラフト(膨張式救命筏)や無線は勿論ある。

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最後にパコそっくりのぬいぐるみと前の船のオーナーが置いていった2匹のミスターホワイトベアー、ミスターブラウンベアーと大事な飛ぶ猫の彫刻を乗せた。

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写真上  彫刻家 浅井健作さんのブロンズ製

氏の写真集の撮影時、安く分けてもらった

猫に羽根があったら、これ以上の自由は無い・・・二人のお気に入りである